休眠中の親株
2019.01.12(21:24)
夏場に苗作りをする育苗ハウスには、来シーズンの親株が植え付けてある。
秋に植え付けたもので、
暖房機によって加温されている本圃のいちごの株とは違い、葉が紅葉し、小さくなっている。
休眠と呼ばれる状態だ。
春先になり、暖かくなるにつれて新葉を発生させ、花を咲かせ、5月頃に実を成らせる。
露地でのいちごはその頃になるが、本圃では半年早く春の環境を作っている状態に当たる。
ちなみにいちごは、寒さにめっぽう強く、マイナス20℃の環境下に置かれていても、冬を越せる事例もある。
意外とスゴい ~明日もボンボヤージュ~
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べにほっぺ切り離し
2018.08.21(20:26)
いちごの苗の切り離しに夢中になっている。先日、あきひめが終了したので、べにほっぺの切り離しをしている。

当園の主力品種であるべにほっぺは、今作6000株にも及ぶ。
予備苗も多く必要になる。
バッファーも多めだ。
しっかりとランナーピンで固定したつもりでも、上手く活着していない苗もある。
ランナーピンで固定した際、風の影響や、人的要因で若干のズレが生じる為だと思う。
余裕を持って ~明日もボンボヤージュ~
苗 切り離し
2018.08.16(18:15)
苗の切り離しを開始した。
親株から繋がっているランナー株を1つ1つハサミで切っていく。
上手くポットに根付いていないものや、小さい苗を予備苗として選別しながら。
それと同時に、葉の枚数を少なくする。
一般的に、葉かきと呼ばれる作業である。
葉かきをする事で、風通しと採光性が良くなる。
病気の予防と共に、いちごの株を太らせ、初期着果数を増やす為だ。
1万本は根気が要ります ~明日もボンボヤージュ~
涼しい気候
2018.08.06(00:49)
岩手県の夏は、南の地域に比べて涼しい。いちごの苗にとっては生育し易い気候なので、どんどん成長する。

南の地域では気温が高い為、いちごの苗の生育が止まる事があるそうだが、岩手の場合は「伸びすぎる」事に注意したいところ、、、
しかし、無理にコントロールすると、かえって逆効果になる事もある。
慎重に、伸長に ~明日もボンボヤージュ~
いちご苗 後半 続き
2018.08.01(23:16)
いちごの苗の切り離しは、主に収穫の時期を早める為に行われる。いちごに早く実を付けてもらう為には、
花芽分化の時期を早める必要がある。
一般的にいちごの花芽分化は、
短日(1日の明期が約50lx以上で13時間以下)
平均気温(1日の最高気温➕最低気温➗2で25℃以下)の条件で分化が促される。
そして、肥料濃度を下げてストレスを与えると、花芽分化がより促進される為、肥料分のコントロールをする為にポットで栽培されているのだ。
つまり、早く収穫する場合、意図的にいちごの生理をコントロールしなければ、12月にいちごが流通されることはない。
露地でも苗が作れる点に関して。
通常の畑に苗を植え、小苗を増殖することは可能だ。
だが、小苗が自然条件で花芽分化したとしても、年内には収穫が出来ない。
市場では、年内にいちごの需要と高単価が高い相場で推移し、クリスマスに最も需要が多い。
その時期を狙って作る場合には、自然条件では難しいのだ。
そして、病気の発生も重要だ。
いちごの株を枯らす「炭疽病」と言われる病気がある。
平均気温が28℃以上と、湿度が高ければ高いほど発生しやすい。
そして、水を媒介し、一気に広まってしまう。
長雨が続けばリスクは高い。
なので、いちごの苗づくりは雨に当たらないハウス内で作られている。
苗床は、高い位置で苗を育てるのも、水はねによる病気の感染を抑える為なのだ。
最悪の場合、いちごの苗を植えた後に枯れてしまう場合があるので、大きな機会損失に繋がってしまうのだ。
いちごの特殊な生育と、病気の発生を踏まえた上で、確立されたいちごの育苗。
その後、植えてからの長い栽培。
そこには、何パターンもの組み合わせが存在していると思っている。
いちご栽培における戦略性の深さと面白さは、
ある意味修行や哲学に近いのかもしれない。
だが、それがいい ~明日もボンボヤージュ~
いちご苗 後半
2018.07.31(22:13)
今年の4月から栽培しているいちご苗。予定の苗数に達し、2週間程が経った。
全てのポット内には根が張ってきている。
現在は、ランナーで親株から全て繋がっている状態で、栄養を分散して生育している状態だ。

間も無く、全ての苗のランナーを切り離して1ポットずつ独立させる。
切り離さなくてもいちごは生育する。
そして、畑でも苗は作れる。
それには理由がある。
続く! 明日もボンボヤージュ~
今年の虫の多さ
2018.07.12(21:26)
今年の苗作りは3年目になる。だが、少し様子がおかしい。
例年と比べていちごの苗に付く「虫」が多いと感じている。
過去、2作は、アブラムシやハダニは目に見えるまでになることはなかったが、今年になって大繁殖している。
原因云々もあるかもしれないが、早急に「今」できることをやることが正しい道だと3年目で感じることである。
行動しながら修正する ~明日もボンボヤージュ~
いちご 発根中
2018.07.10(19:24)
いちごの子苗をポットに固定してから20日程経過した。ポットの底からは根が伸びてきている。

ここまで根が発生していれば、親株から水と養分を貰わなくても自立できる。
全てのポットの根が張ったら親株から切り離し、次なるステップに突入する。
あと千本 ~明日もボンボヤージュ~
いちごの病気
2018.07.08(19:26)
ここ数日、梅雨空が続いている。苗の健康が非常に気になってくる。
こんな天気の時に気を付けたいのが病害虫である。
いちごの病気には、炭疽病、萎黄病、うどんこ病、灰色カビ病、疫病、芽枯病、根腐れ病、菌核病、じゃのめ病、葉枯病、青枯病、輪紋病と、多くの病気がある。
その中でも育苗中に1番気を付けたい病気が、
「炭疽病」
である。
1つの苗に感染すると、他の全ての苗を枯らす恐れがある。
人間に例えるならガンに近いものだ。
炭疽病が何故、全ての苗を枯らすのかと言うと、「伝染力」にある。
感染ルートは、主に親株から子苗に広がる。
親株から栄養を受けている子苗は、ウイルスを受け継ぐのだ。
その後、子苗に灌水する際の水飛沫で、病気が蔓延する。
更に病気の胞子の飛散も、数メートル先にまで達する為、かなりヤバい病気だ。
最悪なケースでは、病気の転移によって全ての苗がお釈迦になってしまう本当に恐ろしい病気なのだ。
いちご生産者のビギナー、ベテランを問わず発症する時は発症すると思っている。
治療はほぼ不可能な病気だ。
予防と早期発見、そう、予防に勝る治療はないのだ。
よーーく観察しとこう ~明日もボンボヤージュ~