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ハワイへの夢

2018.10.29(21:22)
日本丸という帆船をご存知だろうか?

航海訓練所の練習船で、大型の帆船だ。
学生時代に3ヶ月間乗船し、帆船航海を学んだ。

実習で、マストの最頂上まで登る事があった。
帆を広げる実習だ。
海面からの高さは50メートルあった為、足が震えて仕方なかった。しかも裸足だ。
複数人でロープを引き、帆に風を受ける角度を変えて航海する。
帆船での航海中は、常に斜めの状態で航海するので、お風呂のお湯も斜めになる。
もちろん、まともに入浴した記憶はない。

日本丸での航海実習では、毎年ハワイまで航海するプランがあって、入学当初から非常に楽しみにしていた。
しかし当時、原油価格が高騰してハワイへの航海がポシャった。

8人部屋で生活したのは、後にも先にも日本丸だけだった。

稀な青春時代だった ~明日もボンボヤージュ~
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洋上のネット回線

2018.07.27(22:22)
陸に暮らすようになってから、つくづく思う事がある。
それは、インターネットの快適さだ。

学生時代、練習船で全国を周遊した時だ。
初めての船内生活だった。
電波は悪く、ケータイが繋がらないので、友人達と揃って船の陸側に移動する。
そして、自由の女神像の如くケータイを掲げ、懸命に電波を拾ってメールをしていた時が懐かしい。

PCでインターネットをする時は、ケータイでテザリングをして接続していた。

PS3でオンラインゲームをする際は、ネットを繋いだPCをルーター代わりにし、PS3に接続する二度手間をかけてプレイしていた。

洋上でのオンラインゲームは、頻繁にタイムアウトする。
陸から離れ過ぎると電波が届かないので、プレイ出来なくなるのだ。

そこで、陸側に設置したケータイに、外付けのアンテナを接続するわけだが、充電器の接続端子を使うため、代わりに充電ができなくなる。

その為、バッテリーの型が一致するケータイを買い、バッテリーが切れる度に都度交換したりと、苦労が絶えなかった。

陸では光回線という素晴らしい環境があり、洋上のネット環境とは比べ物にならない。
電波もある、電気もある。

便利というものは幸せなものだ ~明日もボンボヤージュ~
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シーマンシップ

2018.07.14(22:26)
  船乗りの学校で教わったシーマンシップというものがある。旧海軍からの伝統的な格言だ。
「スマートで、目先が利いて、几帳面、負けじ魂、これぞ船乗り」
  スマートとは、無駄のない的確な判断と行動だ。一瞬の判断の誤りが、海上では命を落とす危険といつも隣り合わせだと言うことを忘れてはいけない。
  目先が利く。先見の明である。
一手でも早く情報を得ることで、船舶の海難を回避したり、時化を回避する。日頃の仕事でも予測した上で行動する。根回しみたいなものでもある。
  几帳面。定位置管理や危機管理である。
誰にでも幼少期に親から、
「整理整頓しなさい!」
と、怒られた事があるだろう。それである。
遅刻だったり計画性であったり、ズボラな人間は耳を塞ぎたくなる類いの名言だ。
  負けじ魂。諦めない精神力である。
如何なる状況においても、最後の最後まで力を出し切るということ。失敗を認めなければ失敗ではない!など、ポジティブに考えること。根性論でもある。
  全て、安全に通じるところがある。どんな時でも人命が最優先である。
突然の出来事を冷静に判断できる人は少ないだろう。
"もしも"に備える事は、"いざ"という時の為なのだ。
生きる為に活きる言葉かもしれない  ~明日もボンボヤージュ~
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生徒想いの教官の話

2018.06.15(21:13)
  高校3年の頃、避難訓練があった。
  将来、船乗りになる生徒に、火事、座礁、衝突による沈没の恐れがある時に、船長が総員退避の汽笛(短音7回長音1回)いわゆる"タンナナチョウイチ"が鳴ったら脱出せよ!と、教えられた。その訓練だった。
  海水浴場から数百メートル沖の場所にある練習船まで泳いで渡り、船の甲板から海面まで正しい姿勢で飛び降りる訓練だった。
大型の船舶から脱出する場合、海面までの高さはおよそ7メートルの高さになる。
片手でライフジャケットを抱え込み、鼻を摘んで足から飛び降りるように!と、教えられた。
  その日は、訓練の様子を取材するテレビ関係者や新聞記者が来ていた。
友人達と、最初に泳いで辿り着けた者が、"撮影される権利"を獲得できるんじゃないかとコソコソ話をしながら訓練を開始した。
真っ先にクロールで練習船に辿り着いたのが、目立ちたがり屋の「でらしゅー君」だった。
私は3番手だったので、チョット悔しかった。
  船上の教官から再度指示を受けながら、いよいよ飛び込む時が来た。
でらしゅー君は、目立ちたがり屋なので、現代で言う"インスタ映えならぬメディア映え"を狙い、奇声を発しながら前宙して空を舞い海面に落ちていった。
3番手の私も、教官の注意を無視し、調子に乗って前宙避難を試みた。
海面に、顔面から着水し、鼻血が止まらなかったのを覚えている。
  その後、砂浜に帰還すると、待っていたのは教官のお叱りだった。
私を含め、5人程が新聞記者の目の前で体罰を振るわれ、問題になったものである。
体罰を手段とする教育は間違い。という風潮が流れていた当時の時代でも、生徒想いで注意してくれた熱血教師だった。
ストレートで、歯に絹着せぬ物言いが心に響いたのを思い出す。
  当時の出来事は、でらしゅー君に会うたびに"教官が正しかった"と語らざるを得ないネタである。
"本当の正しさ"に気付けたのは教官に出会えたからである  ~明日もボンボヤージュ~
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プロフィール

北上いちご園農園主

Author:北上いちご園農園主
岩手県北上市にある観光いちご園、北上いちご園農園主のブログです。

元船乗りを経て新規就農者し、観光農園をしています。
ひよっこ就農者の農業日記です。

毎日投稿します。

※ボンボヤージュとは、
船出の際、「よき航海を!」
と、旅立つ人々への挨拶です。

ホームページは、下のリンクにあります。

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