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防虫ネットか、換気扇か。

2019.05.07(22:31)
現在、本圃のハウスの換気部に取り付けられている防虫ネットの交換を考えている。


現在使用している防虫ネットはとても細かく、0.1ミリ目合いの物を使っている。いちご栽培のほぼ全ての害虫を防いでくれる。

荒い目合いの防虫ネットに替えるとしても、マルハナバチが逃げない様に4ミリの目合いのネットでなければならない。

防虫ネットを替える目的は、9月の定植後にハウス内の温度を出来るだけ下げる為。
ハウス内の温度が下がればいいので、防虫ネットの張り替えの他に、換気扇を取り付ける事を考えた。


検討するに当たって、本圃を施工した業者の方に相談した。

「現在の防虫ネットを張った状態で、ハウス内の温度を下げるには4台くらい換気扇が必要になると思います。電気工事と制御盤も必要になるので、結構な額になると思います。
防虫ネットを荒い目合いの物に替えた方が、安くて手っ取り早いですよ」

との答えが返ってきた。


換気扇のメリットは、雨の日でも、風の弱い日でも、風の強い日でも換気が出来る事と、風の強い日には、作物体に風が当たらないので、傷が付かない事が考えられる。
デミリットは、停電したら動かない。初期投資とランニングコストが必要になる事だ。

換気扇を取り付けた方が、どちらかというと施設にとってプラスの要素になる。
環境制御的にも、温度管理に様々な選択肢が増える。
単純に防虫ネットを張り替えた方が、目的達成には最短距離の様に思えるが、最初に張り付けたハイグレードの防虫ネットを捨ててしまう事は、少し勿体無い気がしてならない。

見積もりが出たらまた考えよう ~明日もボンボヤージュ~
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西陽と光合成

2019.03.18(21:45)
日に日に、陽が沈む時間が遅くなってきている。

それもそのはず、明後日は春分の日だ。



陽が沈むまでの時間が長いので、いちごの株にも陽の光が当たっている時間も長い。
日没ギリギリまで陽を当ててからハウスの側面の保温カーテンを閉める様にしている。
(手動なので日没直前の太陽と睨めっこになる)

作物の光合成は、午前中に60%、午後は40%の配分で光合成利用率が決まっている。
日没直前の光は、どちらかといえば光合成の効率としては悪いが、決して無駄にはならないと考えている。

光は大事 ~明日もボンボヤージュ~
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循環扇

2019.01.15(21:20)
本圃のハウス内の環境で、風を作る装置がある。
「循環扇」だ。



風を作る理由は、光合成を促進する事と、ハウス内の温度を均一化させる為だ。

風を作ることで、作物の葉の裏にある、"葉面境界層"と呼ばれる部分に二酸化炭素を多く送り込む事で、より効率的に光合成させる目的がある。
これが1番重要。

それと、ハウス内温度の均一化である。
特に夜間、暖房機が稼働した時に必要になる。
暖かい空気は天井へ、冷たい空気は床に滞留する。
温度ムラがあると、いちごの生育にもムラが出来るので、生育の均一化にも繋がる。

ちなみに夜間の運転は、タイマーなどで間欠運転(15分間隔など)させる事で、エネルギーのロスを抑えたエコ運転に繋がる。(風があると冷えるので)

無駄は要らないっすね ~明日もボンボヤージュ~
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夜間の除湿について

2018.11.30(21:45)
夜間のハウス内は湿度が高い。

高湿度は、病原菌にとって"適した環境"だ。
ハウス内環境制御の視点では、本来の作物栽培の趣旨から大きくズレ、病原菌を培養するハウス内となっては本末転倒であろう。

そこで、夜間の除湿が必要になる。
除湿方法の中でも、寒い期間に最も有効な除湿方法がある。



それが、「内張カーテンちょい開け」である。

ハウス内と外気との気温差が5℃以上あれば、外張りのビニールの内側に結露が発生する。
冷たい飲み物が入ったグラスの外側が結露する原理である。

株を健康に保ちたい ~明日もボンボヤージュ~
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早朝加温と葉の気孔

2018.11.27(18:13)
いちごハウス内の温度管理の中で、暖房機を使う場面がある。

「早朝加温」である。

読んで字の如く、朝の時間帯に加温する。
早朝加温がない場合、日の出と共に太陽光のエネルギーで急激にハウス内の温度が上昇する。

急な温度変化は、作物にとってあまり良いことではない。人間だって、5℃以上の温度変化にストレスを感じる。それと同じ事だ。


急激な温度変化は、湿度も変化する。
湿度の急激な変動は、葉の裏の気孔(呼吸するところ)が閉じてしまう。
1度閉じた気孔は、2時間は開かないので、急加温、急換気はご法度なのだ。

要するに、光合成の効率が低下するので、果実の品質を下げる原因になるのだ。

ダメ、ゼッタイ ~明日もボンボヤージュ~
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ちょっと落ち着こうか

2018.11.01(21:08)
9月上旬に定植したいちご達。
生育は順調、、いや、絶好調過ぎるくらいだ。



例年通り葉が大きい。

ハウスを建てる際、換気部に細かいメッシュの防虫ネットを張った。
風通しは悪くなるが、外部から飛び込んでくる害虫はほとんど阻止出来る。(殺虫剤の使用は少なくなる)

ただ、温度と湿度が下がりにくい。
空気の通りが悪いので、湿度も抜けにくくなる。
温度と湿度が高いと、飽差が高くなるので、
葉の裏の気孔が開く。
呼吸が多くなり、CO2の吸収も多くなるので、
光合成が促進され、生育が進み易い。

結果論になるが、ハウスの設備が勝手に生育を促進している環境になっている。

だから葉がデカい。

育ち過ぎも良くないんだよなー ~明日もボンボヤージュ~
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基本的なこと

2018.08.14(21:34)
巷では、環境制御の話をよく聞くようになってきた。

企業も環境制御に注目していて、様々な機器が世に出てきている。

例えば、自動灌水装置、液肥混入器、自動換気システム、ミスト装置、co2発生装置など。

とても便利な機械ばかりだが、

フルスペックだから全てが上手くいくわけではない。

良くある例では、補助金漬けの超大型施設園芸施設や、植物工場がある。

補助金無しでは、見るも無惨なB/Sが殆どを占めるそうだ。

それもそのはずで、肝心の栽培技術がないからだ。

マーケティングが上手く行き、販路を持っていたとしても、最重要面は、栽培である。

装置は、目的を達成する上での1つの手段に過ぎない。

農業の基礎は、良い作物を育てる事。

忘れがちなんだよね ~明日もボンボヤージュ~
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光1%ルールと温室の形状について

2018.05.27(22:15)
 施設園芸で最先端のオランダでは、光1%ルールというものがある。
作物が受ける光が1%増えると、光合成量が1%増え、収量が1%増えるという理論だ。
光環境を左右するのは、様々な要因があるが、ハード面に左右されることもある。

「温室の構造には単棟と連棟があり、さらに東西棟と南北棟がある。
太陽放射は直達放射と散乱放射からなるが、わが国が位置する緯度において直達放射が温室床内に届く比率(直達放射の透過率)は、温室の構造と方位を変えて、冬の光環境を重視して計算すると、直達放射の透過については、東西棟が南北棟よりも優れている。
しかしながら、透過率の分布は、東西棟では部材の影や北側屋根の影響を受けやすく、南北棟よりも均一性が劣る。
一方、散乱放射の透過は、温室の構造や方位の影響を受けにくい。このため、直達放射と散乱放射併せた太陽放射透過率の東西棟と南北棟における違いは、冬に曇天日が多く、散乱放射の割合が大きい地方では小さくなる。
実際には、与えられた土地や建設費の制約条件のもとで、最善の光環境が得られるように、温室の構造や方位を決めることになる」
 (引用元 施設園芸・植物工場ハンドブック日本施設園芸協会 農文協著 )

 この光環境の違いから、日本一の収量を上げている農家さんのハウスの形状をを思い出すと、
”パイプハウスの単棟で東西棟”だった。
おそらく、もっとも影が少ない光環境だと考えられる。

 冬場に光が重要な作物での場合であれば、東西棟の方が光を多く通し易い上、温度も上がり易くて経済的だ、。
日射量の少ない冬場の作付けのいちごは、光合成産物の配分が、果実に80%程配分される。
常に着果している状態で、花芽分化の時期も重なり、花芽分化後の窒素の吸収量で着果数も決まるので、
冬場の光はとても重要だ。

女の子の自撮りでも、にっこうが一番盛れるって言うよね ~明日もボンボヤージュ~
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圃場視察

2018.05.17(21:57)
 誠和(株)の方が、視察に訪れた。
今回は、プロファインダーユーザーの方達を視察しているそうだ。

 今作の、いちごの出来栄えを一通り話をし、上手くいかなかった点の「改善策」を聞いてもらった後、
一番気になっていた、全国的ないちごの卸売価格の高止まりから、他のいちご農家はどのような今作だったのか尋ねてみた。
すると今作は、今までにない寒さによって、上手くいった方と、いかなかった方と、両極端に分かれているそうだ。

 トップ農家は、今年は昨対比の収量を維持出来たらいい方、とのことで、比較的難しい年だったようだ。
環境をコントロールできる施設園芸では、人工的には作れない光以外は、全てコントロールできる。
弱光条件でも、適切な環境以上を作れるのが、施設園芸栽培でもある。

プロフェッショナルは言い訳をしない ~明日もボンボヤージュ~
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DIF(昼夜温格差)

2018.04.21(21:14)
 日に日に気温が上昇している。特に夜温が高くなってきた。

 最近の北上市の夜明け前の最低気温は、8℃~10℃程で、日没後の夜温前半の温度が15℃前後にもなるので、とても高い。
この時期になるとDIF(昼夜温格差)が小さくなるので、いちごの株が栄養成長に傾き、大きくなってしまう。
肝心ないちごの実を大きくしたいので、生殖成長に傾けたいが、なかなかコントロールが難しくなってくる季節が、とうとう岩手県にもやってきた。

 日中の気温を高くしてストレスを与える事によって、生殖成長に傾ける方法もあるが、ハウス内が暑くなってしまうので最善策にはならない。肥料濃度を上げる事でも生殖成長に傾ける事もできるらしいが、リスク的にあまり良くないみたいだ。
残る手立ては、灌水での培地水分コントロールになる。
乾燥しやすい季節でもあるので、あまりストレスを与えすぎると葉の気孔が閉じてしまうリスクも多少なりともあるが、他に方法はないだろう。

やるかやらないかならやる ~明日もボンボヤージュ~
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プロフィール

北上いちご園農園主

Author:北上いちご園農園主
岩手県北上市にある観光いちご園、北上いちご園農園主のブログです。

このブログは、元船乗りを経て2014年に新規就農した農園主が、
農園の様子や、いちご作りの様子等を紹介しています。


※ボンボヤージュとは、
船出の際、「よき航海を!」
と、旅立つ人々への挨拶です。

ホームページは、下のリンクにあります。

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