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生徒想いの教官の話

2018.06.15(21:13)
  高校3年の頃、避難訓練があった。
  将来、船乗りになる生徒に、火事、座礁、衝突による沈没の恐れがある時に、船長が総員退避の汽笛(短音7回長音1回)いわゆる"タンナナチョウイチ"が鳴ったら脱出せよ!と、教えられた。その訓練だった。
  海水浴場から数百メートル沖の場所にある練習船まで泳いで渡り、船の甲板から海面まで正しい姿勢で飛び降りる訓練だった。
大型の船舶から脱出する場合、海面までの高さはおよそ7メートルの高さになる。
片手でライフジャケットを抱え込み、鼻を摘んで足から飛び降りるように!と、教えられた。
  その日は、訓練の様子を取材するテレビ関係者や新聞記者が来ていた。
友人達と、最初に泳いで辿り着けた者が、"撮影される権利"を獲得できるんじゃないかとコソコソ話をしながら訓練を開始した。
真っ先にクロールで練習船に辿り着いたのが、目立ちたがり屋の「でらしゅー君」だった。
私は3番手だったので、チョット悔しかった。
  船上の教官から再度指示を受けながら、いよいよ飛び込む時が来た。
でらしゅー君は、目立ちたがり屋なので、現代で言う"インスタ映えならぬメディア映え"を狙い、奇声を発しながら前宙して空を舞い海面に落ちていった。
3番手の私も、教官の注意を無視し、調子に乗って前宙避難を試みた。
海面に、顔面から着水し、鼻血が止まらなかったのを覚えている。
  その後、砂浜に帰還すると、待っていたのは教官のお叱りだった。
私を含め、5人程が新聞記者の目の前で体罰を振るわれ、問題になったものである。
体罰を手段とする教育は間違い。という風潮が流れていた当時の時代でも、生徒想いで注意してくれた熱血教師だった。
ストレートで、歯に絹着せぬ物言いが心に響いたのを思い出す。
  当時の出来事は、でらしゅー君に会うたびに"教官が正しかった"と語らざるを得ないネタである。
"本当の正しさ"に気付けたのは教官に出会えたからである  ~明日もボンボヤージュ~
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北上いちご園農園主

Author:北上いちご園農園主
岩手県北上市にある観光いちご園、北上いちご園農園主のブログです。

このブログは、元船乗りを経て2014年に新規就農した農園主が、
農園の様子や、いちご作りの様子等を紹介しています。


※ボンボヤージュとは、
船出の際、「よき航海を!」
と、旅立つ人々への挨拶です。

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